アクセル・ワールド (1)

久しぶりに読んだ本の感想でも。

アクセル・ワールド(1) 黒雪姫の帰還」
川原礫 著 (電撃文庫
http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko0902.php

加速世界という独特の世界感が特徴的な作品。「加速」というのが、思考が一千倍になる状態。非モテな主人公のハルユキはある日、学内一の美少女の黒雪姫から加速の能力を貰う。この加速を利用したゲームはブレイン・バースト。加速世界でバトルを繰り広げるゲームで、勝ち負けでバーストポイントという点数が増減し、なくなると二度と加速できなくなる。
加速はリアル世界でも優位に立てる能力とあって皆、この能力を手放したくないと思う。しかし、このゲームの最高峰レベル10になるには、レベル9同士で勝利5回が条件となり、レベル9同士の対戦で負けるとポイントを失う。そのため互いに不可侵条約を結んだり、レベル10を目指して反乱を目論んだりと人間のドロドロした一面が見れたり、ゲームがリアル世界にも影響をもたらす今でいうネトゲ廃人みたいな感情論があったり、それでいて恋愛要素があったり。非常に読みごたえがある楽しい作品でした。

既刊で言うならクリスクロスが近い世界感だろうか。なかなか面白い作品でした。